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SAJ傷害対策委員会の誕生

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全日本スキー連盟にスキーパトロールの組織「傷害対策委員会」が設置されたのは1958年(昭和33年)です。スキーパトロール誕生のきっかけとなったのは、スキー傷害の急増に対応すべく、1958年(昭和33年)厚生省(現厚生労働省)の後援のもとに全国のスキー関係者によって開催された「スキー傷害防止対策懇談会」でした。以下に,1959-60_スキー年鑑(全日本スキー連盟)に報告された全文を紹介します。そして,1986年(昭和61年)7月のSAJ理事会における機構改革にともない,理事会直属だった傷害対策委員会は教育本部所属の安全対策部となりました。

傷害防止対策委員会経過

皆様の絶大なる賛同を得て、本委員会が発足したのであるが、何分にも非常に大きい仕事であり、まずどこからどう手をつけてよいのか、叉委員の構成など、どういう分野から御委嘱申上げるべきか…等が問顆で、委員長はじめわれわれ数人の委員が数次にわたって会合した結果、本委員会は全国民の冬季体育の点からみても、わがスキー連盟が独自で進むより、厚生省および文部省に働きかけるべきであるという事に意見がまとまった。
まず厚生省に積極的に運動した。幸いにも、厚生省側もこの主旨に大いに賛成され、援助しようという回答があった。引続きその後正式に厚生省より連盟会長宛後援するむねの通達があった。
われわれ委員はこの吉報には非常に気を強くしたのである。早速各スキー関係者に呼びかけ傷害防止対策懇談会を昭和33年10月31日体協において開催した。(齋藤英)

出席者

○連盟本部関係者

全日本スキー連盟副会長 西野睦夫,常任理事 鈴木正彦,大熊勝朗,斉藤英

〇厚生省関係者

国立公園管理課長 中西哲郎
国立公園管理課事務官 林静一郎,松下英夫
国立公園計画課事務官 久保田竜象

○地元関係者

福島県観光連盟 布野忠雄
志賀高原山之内町長 小林茂
野沢温泉 片桐久衛
大鰐湿泉 後藤宮甫
長野県観光連盟 金子幸男
滋賀県観光連盟 谷野久雄
妙高高原妙高観光協会 藤巻文司
湯沢観光協会 角谷虎繁
湯沢スキー協会 高橋徹男
新潟県庁商業観光課 高頭寿久
蔵王温泉 堀修一
新潟県観光協会 森谷周野
国土計画株式会社 久蔵正
那須温泉スキークラブ 人見晴久
那須高原スキーリフト 重井正一
新潟県石打丸山スキー会長 阿部仙太郎
栃木県観光協会 中山厚
草津温泉 沖津寬司
群馬県観光協会 堀越武雄

〇医師団関係者

野沢病院 片桐知従
小千谷病院 根本垣
慈恵医大整形外科 矢橋健一
日本医科大学松倉外科 真木実
東京厚生年金病院整形外科 長尾悌夫
昭和医大整形外科 黒木良克

○用具関係者

美津濃株式会社 村本行俊
株式会社共和運動具製作所 竹内芳春

以上35名

出席頂いた各位からはこの委員会の発足を非常に期待していた。なぜもっと早くやらなかったのか、われわれは大いに援助をおしまないという、まことに力強い御言葉を頂いたのである。懇談会は出席者の一人一人が全部活発で、熱心な、しかもまことに有意義な意見が続出し、長時間にわたって懇談会が続けられ、大成功裡に閉会した。
まことに今後の本委員会を運営するにあたってプラスになった事を感謝するものである。
なお、委員選定の件については、懇談会において全部連盟本部関係者に一任するという事になったので、去る昭和33年臨時代表委員会(昭和33年11月29日(士)にはかり正式に、この度懇談会に出席された各位を全部傷害防止対策委員に御委嘱申上げる事に決定した。重ねて委員長および常任委員を次の

傷害防止対策委員長 西野睦夫

傷害防止対策常任委員 井黒正次,竜田鳳三,堀浩,鈴木正彦,中西哲郎,林静一郎,矢橋健一,黒木良克,村本行俊,竹内芳春,斉藤英

12名の諸氏に決定した。
本委員会もここにおいて今後活発に活励できる態勢が整ったわけであるが、昨年は委員決定が11月末なので、委員の招集もできず、従って具体的に実行にうつれなかった事を深くおわびする。

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